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12歳女子(中1)と7歳男子(小2)の子育てブログ たまに趣味の編み物の事も書いています

昔話ミステリ「むかしむかしあるところに死体がありました」あらすじ ネタバレ 感想 青柳碧人 続編 甘い密室の崩壊

読んだ本をご紹介します。

 

作家は、青柳碧人さん。

 

タイトルは、『むかしむかしあるところに、死体がありました。』です。

 


 

 

 

目次

 むかしむかしあるところに、死体がありました。 概要

『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は、2017年から「小説推理」にて発表された短編作品をまとめ、2019年4月に出版されました。

2020年 本屋大賞ノミネート作品です。

 

青柳碧人さんは、『浜村渚の計算ノート』で第3回「講談社Birth」で入賞して小説家デビューされた方です。

 

早稲田のクイズ研究会OBでもある青柳碧人さんは、卒業後に学習塾で数学を教える傍らで推理小説を執筆していたそうです。

 

 

 むかしむかしあるところに、死体がありました。 あらすじ

昔々、あるところに・・・誰もが知っている昔ばなし。

一寸法師、花咲じいさん、浦島太郎に桃太郎。

auのCMではありません。

新しい解釈でとらえた昔ばなしを、密室トリックや叙述トリックを盛り込んだ本格ミステリーとして描く異色作です!

「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」の全5作品をオムニバス形式で収録しています。

 

 

※以下の文章には、「 むかしむかしあるところに、死体がありました。」のネタバレが含まれます。

意図せずにネタバレ記事に来てしまった方、ネタバレや考察自体が苦手な方はお戻りください。

 

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 むかしむかしあるところに、死体がありました。 感想 ネタバレ

 

【一寸法師の不在証明】

一寸法師、めちゃくちゃ悪いヤツです。

一寸法師といえば、小さくてカワイイイメージですが、裏切られました。

けれども、謎の人物、黒三日月のおかげで一寸法師の正体は見事に暴かれました。

そして、最後にこの黒三日月の正体も明かされ、最後に少しだけ暖かい心を取り戻せた作品でした。

 

【花咲か死者伝言】

この本の中で、1番昔話の夢というか信じたい物、気持ちを裏切られた作品でした。

1番犯人であって欲しくない人が犯人でした。

1番お爺さんの味方、理解者であって欲しかった、1番お爺さんの死を悲しんで欲しかった人物が、まさかの犯人でした。

最後の最後、死ぬ直前まで犯人をかばった優しいお爺さんが可愛そうでなりませんでした。

昔話を純粋に楽しむ小さな子には読ませたくない作品でした。

けれども、最後に愛犬の仕返しの仕方が健気だけど、頭脳派でなかなかやるな〜と感じました。

 

【つるの倒叙がえし】

この作品が1番読み応えありました。

倒叙とは「時間的な流れを逆にさかのぼって叙述すること」。

読んで行く内に少しずつ違和感を感じていたのですが、最後まで読むと、また最初から読み直し、そうだったのか〜となります。

主人公弥兵衛は同名で2人いて別人格なのです。

1〜9話まであるのですが、

偶数の2、4、6、8話は弥兵衛①の話。

奇数の1、3、5、7、9話は弥兵衛①の友人勘太の息子で同名の弥兵衛②の話だったのです。

(ちなみに弥兵衛②の話に出てくる庄屋は弥兵衛①のこと)

けれどもあたかも一つの人物の1つの話かのように描かれているのです。

けれども、つうに会う前の1話から鍬の使い方を知っていること。

弥兵衛①のお嫁さん候補(8話)と、弥兵衛②の話の時の庄屋の嫁(5話)が同じまんじゅう屋の娘だという共通点。(この2人は時代が違うだけで同一人物)

7話で権次郎が、弥兵衛の家に行ってつうと話しをし、襖を開けたが遺体はなかったと言ったり。

庄屋の遺体が川で見つかったと言ったり(8話)、山の人間の力の及ばない深さに埋めたと言ったり。(7話)

このような事から別人物の弥兵衛①&②のそれぞれの話が平行して語られていると思われます。

なので、時系列に読むなら

2→4→6→8→9→1→3→5→7話と読むと時間の流れ通りに読めるのだと思います。

ということは・・・弥兵衛①は庄屋をそもそも殺してなどいないのだと思います。

弥兵衛①で出てくる庄屋は、弥兵衛②で出てくる庄屋(=弥兵衛①)とは別人で、弥兵衛に殺されたのではなく何らかの形で死んでしまったのだと思います。

そもそも、そうなの?という感じです。

なので「川から庄屋の遺体が見つかった」の文言もうなずけます。

そして弥兵衛①の話の、襖の向こうの隠したいものは、庄屋の遺体ではなく、子宝おししゃも様だったのです。

とてもややこしかったのですが、これらが分かった時はスッキリしました。

 

【密室龍宮城】

期待ほどの結末ではなかったように思います。

乙姫が何かしら関わっていたらもう少し面白かったのではないかと感じました。

 

【絶海の鬼ヶ島】

アガサ・クリスティーの名作「そして誰もいなくなった」を思い出す作品でした。

まさか鬼と桃太郎との間に子供がいたとは。

最後の1章で全てが語られ、驚きでした。

犯人の悲しい宿命に少しだけ同情せずにはいられませんでした。

 

 

 むかしむかしあるところに、死体がありました。 イラスト 装画

表紙のイラストは、五月女ケイ子さんです。

読み方は「そおとめ けいこ」です。

どこか昭和の雰囲気漂うシュールな少年と少女のイラストで有名な方で、数多くの装画を手掛けられています。

ヴィレッジヴァンガードの広告などに使われています。

 

 むかしむかしあるところに、死体がありました。続編

 

青柳碧人さんの「昔ばなし+本格ミステリ」はシリーズ化を目指しているようです。

 

続編となる次作は、「西洋昔ばなし」がテーマとなっています。

 

2019年9月27日発売の「小説推理」にて、ヘンゼルとグレーテルを題材とした作品

「甘い密室の崩壊」が発表されています。

 

どんな事件が巻き起こるのか楽しみですね。

 

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